オスカー・ラフォンテーン:ユーロは廃止されるべきである
~チェコ・ヨーロッパで注目されている記事を紹介します~
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ドイツの財務大臣として、ユーロへの移行を承認したオスカー・ラフォンテーンは、このプロジェクトを現在の状況で“災害”と記述しました。そして、抜本的な改革が起きないと、EUで反ドイツの反乱に必然的につながるとラフォンテーンは忠告しています。
メルケル独首相のヨーロッパ政策に対して、徐々に大きなプレッシャーがかかっています。欧州の政治家は、もはや何をすべきかをわからない状態です。経済の状況は日ごとに悪化し、失業率はますます増加傾向にあり、現在の民主主義で良いのかと疑問が出るほど悪くなっています。
EU加盟国が生産性に向けた賃金政策を、協調的に相互協力すれば、共通通貨が安定する筈でした。私はこのような賃金協力が可能だと思った為、90年代にユーロの導入を承認しました。ですが実際は、調整の為の機関、特にマクロ経済の対話は、それぞれの加盟国の政府が回避しています。
近年では、このような政策は実施不可能だと言う事が明確になりました。ですから、この共通通貨を廃止して、元のシステム(*つまり各国が自国の通貨を持つシステム:スピリチュアル・ルネサンス編集室のコメント)に戻る必要があります。EUの為替相場制の中での協調的な切り上げ及び切り下げを可能にする事が必要です。
元のシステムに戻るまでの移行期間での崩壊をさけるため、切り下げる通貨の国に対して、欧州中央銀行の介入により支える事が必要です。ギリシャとキプロスでまずそれを行う必要があります。
オスカー・ラフォンテーン(元ドイツ財務大臣)
日本語訳:スピリチュアル・ルネサンス編集室