ロナ
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<絵本や昔話のメッセージを紐解く④>
.~3びきの かわいい オオカミ~
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3びきの かわいい オオカミ
文/ユージーン・トリビザス
絵/ヘレン・オクセンバリー
訳/こだま ともこ
発行所/富山房
<ストーリー>
3匹のかわいいオオカミが、母親から自立する事になった。
「わるい大ぶたには気をつけるのよ」
「心配しないで、おかあさん」
3匹は、カンガルーからレンガをもらって家を建てた。すると次の日、わるい大ぶたがやってきたので、3匹は大急ぎで家に逃げ込んだ。ところが、このとんでもない悪ぶたは、ハンマーでレンガの家を壊してしまう。
3匹は、もっと頑丈な家を建てようと、コンクリートで家を建てた。すると、またあの大ぶたが来て、今度は電気ドリルでコンクリートの家を壊してしまう。
3匹は、もっともっと頑丈な家を建てようと、今度は鉄骨や鉄板で家を建てた。すると、またもやあの大わるぶたがやってきて、ダイナマイトで家を吹き飛ばしてしまった。
「きっとぼくたち、今まで間違った材料で家を作ってたんだ」
そして、3匹は・・・。
18世紀のイギリスの昔話の「3匹のこぶた」のパロディーです。本当にかわいらしい3匹のオオカミと、わる~い大ぶたの絵が楽しいのですが、オリジナルに勝るとも劣らない結末。いえ、スピリチュアル的な視点では、こちらの作品のほうが素晴らしいです。
「きっとぼくたち、今まで間違った材料で家を作ってたんだ」
この言葉がキーセンテンス。
ちょうどそこに、手押し車に花をたくさん積んだフラミンゴがやってきます。3匹は、たくさんの花で家を建てるのです。
結果は、ぜひ絵本を読んでください。
この家って、心と一緒だと思いませんか?
傷つきたくなくて、壁を厚く頑丈にすればするほど、ひどく傷つけられる。それはなぜでしょう。
それは、「この壁は本当に必要なものですか?」というメッセージなのです。
自分の心の中で「愛のエネルギー」が光を放ち、体を満たしているとき、私たちは心の安定と幸せを感じます。ところが、自分を守ろうとして作った壁が、このエネルギーの流れを遮ってしまうのです。
さまざまな出来事は、あなたにメッセージを送っています。
「この壁は本当に必要なものですか?」
自分の心の中に聞いてください。
「どうして壁ができたのだろうか。この壁は本当に必要なのだろうか」と。
花の家からは、いつもいい香りがして、その家を訪れる人を癒します。
めちゃくちゃに壊してやろうとやってきたこの大わるぶたが、どのようになったか。
花や自然は、まさに愛のエネルギーそのものです。
誰が相手でも、その愛のエネルギーを遮る事をしません。ただ、愛を贈るのみ。
愛が不足してしまう心配などしません。
サンサンと降り注ぐ太陽の光(宇宙のエネルギー)も、愛のエネルギーそのものだからです。
記事ご提供:ロナの小部屋