日本人が知らないニッポン
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~戦争について考える~
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国内同様、世界にも問題は山積みです。
問題の多さと複雑さゆえに、世界中のすべての問題が解決する日が来るのだろうか……と疑問に感じます。
専門家ですら解決できないこれらの問題、ましてや一般市民の私たちにできるわけがない。
到底、無理なことだと、考えることさえあきらめてしまいがちです。
「私たちには、所詮、関係ないと……」
でも本当にそうなのでしょうか?
たしかに、世界に起きている問題をひとつひとつ別々に見ていくと難しくみえます。
とても解決できないようにみえます。
また、日ごろのテレビのニュース番組を見ても、表面的なことばかりを専門家が難しそうに議論しているだけで、問題の「本当の根源」にふれることはありません。
そこで、今回は、あらゆる世界の問題の「本当の根源」を明らかにするために歴史を探ってみました。すると、大変驚いたことに「過去」「現在」そして「未来」までもが、一本の線で繋がり、とてもシンプルに掴むことができました。
そう、この言葉のとおり、まさに ” 歴史の中に未来の秘密があった ” のです!
歴史をさぐると言っても、学校で習う歴史や一般常識で耳にする歴史は、単なる「ひとつの説」
また「ひとつの見方」に過ぎません。しかし、歴史上の出来事にはいろいろな見方があります。
例をあげると、「明治維新」
一般には、幕末の侍が、倒幕側と幕府側の敵味方に分かれて戦い、最終的には手を結び、
近代化した今の日本の礎を作ったという美談。壮大なドラマになっています。
しかし、よく調べてみると、維新の背後には大勢の外国人や外国製武器の存在があります。
これら外国の存在なしに維新は起きなかった、といえます。
「明治維新」は、日本人だけで成し遂げたことでは、なかったのです!
どうやら、私たちには、自国の偉人を美化したい気持ちのあまり、自分自身のことが冷静に見えてないところが、あるようです。この時代を舞台にしたドラマが流行り、そのストーリーが真実であるとされがちですが、事実を大局的にとらえるには、あまりにも視野が狭いと感じます。
世界地図で見るとわかるとおり、現実に日本は世界の中ではこんな小さな国にすぎません。
世界の中ではこんな小さな島国の日本。私たちには、世界から日本を眺めてみる視点が必要です。そこでまず、世界のことをよくつかんで、それから日本を振り返っていくことにします。
世界の仕組みをしっかりと把握するために、何を元に探っていくかというと……
お金です。
お金は世界のすべてに関わっています。前述した「国内の不景気・円高・国家財政赤字・世界の経済不況」これらは、すべてお金の問題です。
また戦争にもお金が深く関係しています。戦争は一見すると、「政治・民族・宗教・国家間の問題」にみえますが、戦争を始めるには、大量の武器と兵隊を用意しなければなりませんから、大量のお金が必要です。
逆にお金がなければ、戦争をしたくても、戦争そのものが起こせません。
また一見無関係の環境問題でさえ、二酸化炭素排出権というお金の取引の問題です。これについては、また後ほど話します。
つまり、世界の問題はすべて、「お金」の問題なんですね。
そこでお金の流れから世界を探ってみます。すると複雑にみえる世界の諸問題の原因が、不思議なくらい簡単に浮かび上がってくるのです。
では、そもそも「お金」とは何でしょう?古くから、人々は生活に必要なモノを手に入れるための 「物々交換」には不便を感じていたようで、世界各地で、「価値を表す」ための様々な素材でできた「貨幣」を考案し、取引の際に用いてきました。
石でできたものから貝殻、金、銀、銅、また木製や陶器製のものまで作られていました。
中には刀の形をした刀銭というものまであったようです。
日本の歴史を振り返ってみても、「絹糸」「紙」「お米」「古代中国(明や宋)の銅貨」
「金の小判」や「銀の粒」など様々な素材の貨幣を流通させてきました。
そして、時代を経て、国々が貿易により交流が深まると、世界中で通貨システムが統一されていったのです。
現代の世界の国々で共通する通貨システムといえば、「紙幣とコイン」です。
どこの国も高額通貨には、「紙幣」を用い、低額通貨に「コイン」を用いていますが、 主役は何といっても「紙幣」です。
そして、この現在につながる紙幣による通貨システムは、中世ヨーロッパに起源をもちます。
紙幣が発明される以前のヨーロッパ諸国では、各国の国王や支配者が金・銀・銅でできた延べ棒やコインを発行し、国民はそれらで商取引をしていました。
中でも価値の高い「 金」は、柔らかいためにすり減ったり、盗まれる危険性があるために人々は丈夫な金庫を持った金庫番(当時の金細工職人や両替商)に自分の「金」を預けました。
そして、「金」を預けた代わりにその証明書として預り証を受け取ります。
そして後に、この「金」の預り証が、紙幣になっていくのです。
人々は、自分の「金」が必要な時に預り証を持って、金庫番の所に引き取りに行っていましたが、やがて、経済が発達してくると、商取引の際にいちいち金庫番のところに行くのが煩わしくなってきます。
そこで、人々は預り証でじかに取引をするようになります。預り証でモノを買ったり、モノを売ったときに預り証を受け取ったり……。
このように元々は、「金」の預り証であった「紙」が通貨としての機能を持ち始めたのです。
街の人々は、預り証で取引をするのが、あまりにも便利なため、ますます多くの預り証が市場に出回ります。こうして、預り証は人々の信用を得て、金庫番のところには、誰も自分の「金」を引き取りに行かなくなります。
その結果、自然と金庫番は、有り余るほどの「金」を手にするようになったのです。
そこで、金庫番は、はたと気づきます。
「ちょっと、待てよ。人々が一度に全ての金を引き取りに来ることはない。だから、預り証を勝手に発行してもばれないぞ!」
こうして元々は、「金」を預かる代わりに渡していた預り証。金庫番は、これを「金」を預けていない人にも発行し、利子をつけて貸すようになりました。これが銀行の始まりです。
その後、金庫番は一般市民に貸すより、国王に貸付するほうがはるかに儲かることに気がつきます。戦争のたびに、各国の国王は多額のお金が必要なため、銀行家に借りるようになりました。
戦争は、銀行家にとって一番うまみのあることでした。
もし国王が戦争に負けて借金を返せなくても、借金の担保である国王の財産・土地・建物・税金が銀行家のものになるからです。
こうして、戦争のたびに財産を増やし、力をつけた銀行家は、やがて王族と血縁を結び、いつのまにか貴族になっていったのです!
貴族となった銀行家は、さらに大きな権力をもち、手持ちの「金」よりずっと多くの紙幣を発行する権利を国王に認めてもらいます。
つまり、何の価値の裏づけもない紙切れに価値をつけて、人々にどんどん貸し出す権利を手に入れたわけです。
ただの「紙切れ」を貸す代わりに、人々からは家、お店、車、貴金属、宝石、家畜など価値のあるものなら何でも担保に取っていきます。それらは全て銀行家の財産になっていきます。
これが現在でも行われている「紙幣」と「銀行」の仕組みです。
この「お金の仕組み」がわかると、今の「世界の仕組み」と「本当の支配者」が理解できます。
そして、この現実の世界で、「紙切れの貸付、利子と担保の取り上げ」によって、世界中の富を手中に収めている代表的な銀行家が、「ロスチャイルド家」です。
ロスチャイルド家のことを簡単に説明します。
中世ヨーロッパの銀行家の中でも国王より、はるかに大きな権力を手に入れたロスチャイルド一族。初代マイヤー・アムシェルは1764年、ドイツでロスチャイルド商会を創設します。1800年代に入ると5人の息子をヨーロッパ諸国に派遣し、各国で銀行を創設させます。
固い結束で結ばれた5人の兄弟は、ヨーロッパ中を特製の二重底の馬車と高速艇で行き来し、世界一素早い情報のネットワークを確立し、現在の国際銀行の基礎を築き、ヨーロッパの金融を支配します。
中でも注目すべきは、イギリスに渡った三男のネイサン・ロスチャイルド。
彼は、1810年にロンドン証券取引所の支配者となり、「世界一の金融王」として君臨。
ヨーロッパ中の同盟国を相手に貸付をするまでになります。
さらに驚くことに、その5年後の1815年、イギリス連合軍とナポレオン率いるフランス軍との戦いに出資して、当時の財産300万ドルをさらに2500倍の75億ドルに一気に増やします。
戦果の情報をいち早く手に入れたネイサンは、他の投資家を出し抜き、一人勝ちしたのです。
これで、ほとんどのイギリスの大金持ちや名家を破産させ、ヨーロッパの金融を独占し、今のロスチャイルド財閥の世界支配の礎を築きました。
わずか100万円持っていただけでも2500倍したら、25億円にもなります。すでに世界一の金融王が、その財産をさらに2500倍に殖やしたのですから……。
今の金額で、想像もつかないくらいですが、いずれにせよ、彼はロスチャイルド財閥の礎を築いただけでなく、今に続く一族の世界支配権を確実なものにしたことは間違いありません。
つまり、世界の未来は、200年前のこのときすでに決まっていたのかもしれません。
有り余る富を手にしたロスチャイルド一族は世界最大の財閥を形成し、自分たちの強力な代理人であるJ・P・モルガンとJ・シフを支援し、アメリカに巨大なモルガン財閥、シフ財閥を形成します。さらに彼らから支援を受けたJ・D・ロックフェラーは石油王、ハリマンは鉄道王となり、それぞれ巨大財閥を形成します。
なかでも注目すべきは、J・D・ロックフェラー。彼は1882年にはアメリカの石油をほぼ独占して、そこを元手にアメリカ最大の財閥を築きあげました。
ここで大事なのは……
ヨーロッパを代表するロスチャイルド財閥とアメリカを代表するロックフェラー財閥。
世界の2大財閥です。
彼らについてよく知る専門家・研究家によれば、
「今は、力を増したアメリカのロックフェラーが世界を支配している」
「いや、今でも世界を実質、支配しているのは本家のロスチャイルドだ」
「彼らはいま敵対している」
「いや、本当は上の方で、手を組んで世界を支配している」
など諸説ありますが、いずれにせよ、世界のすべてが、彼ら世界の2大財閥の意向で動いていることは変わりません。さて、話はロスチャイルド家に戻りますが、彼らの持つ権力の中で一番大きな力が「お金を発行する権利」です。
みなさんは、「お金」は国が作っているもので、国の持ち物だと思っているかもしれません。
しかし、実際は、このお金を刷る権利は政府のものでは ありません 。
ロスチャイルド一族のものなのです。
先ほどの絵で説明した「中世ヨーロッパのお金の歴史」は作り話ではなく今も続いている現実です。 国には、中央銀行があります。中央銀行は国の通貨を発行し、利子をつけて政府に貸し付けます。
ロスチャイルド一族は、1815年にイングランド銀行を支配下に置き、1913年には、アメリカ連邦準備制度(FRB)、つまりアメリカの中央銀行をその支配下に置いています。
世界の基軸通貨ドルを発行する権利は、ロスチャイルド一族のもの(一部ロックフェラー家・モルガン家が所有)であり、アメリカ政府のものではありません。
これほど大きな力を持つロスチャイルド一族ですから、もちろん日本も大きな影響を受けています。日本の中央銀行である日本銀行は、持ち株の55%は政府が所有することになっていますが、残りの45%の株式の所有者は非公開となっています。うちロスチャイルド家が20%から40%(それ以上という説もある)は所有していると推測されます。
わかりやすく見るとこうなります。
ロスチャイルド一族は、国の中枢である中央銀行を所有し、そこからお金を発行し、政府に貸し付けて支配します。旧約聖書にこのような言葉があります。
-借りるものは貸すものの奴隷となる-
これをよく表しているのが、初代マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの言葉です。
お金を発行する権利を持つ者こそが、実の支配者であり、一国の政府や支配者、政治家でさえもその力の前ではひれ伏すしかないのです。
この写真をみてください。6名の歴代アメリカ大統領です。
彼らは、すべて任期中に暗殺未遂もしくは暗殺されています。そして、もうひとつ共通して言えることは、通貨発行権を取り戻そうとしたことです。
たとえば、ケネディ大統領は、1963年6月に通貨発行権を取り戻し、政府発行紙幣を流通させますが、半年後には暗殺され、政府紙幣は即座に回収されました。
それ以降、通貨発行権を取り戻そうとする大統領は出てきていません。
ことの真相はわかりませんが、いずれにせよ通貨発行権は世界の根幹に関わることに間違いなさそうです。
さて次に、ロスチャイルド財閥、および、ロックフェラー財閥の巨大さをみていただきます。
ロスチャイルド一族は、世界中の多分野の巨大企業を所有しています。ここにあるものは、その中で代表的な一部です。
専門分野である銀行業、保険業など金融関係はもちろんのこと、資源、エネルギー産業、マスメディア、工業分野、エンターテイメント、食品、薬品産業まで、その分野は生活に関わるほぼ全てといっても過言ではありません。
また、戦争に必要とされる「お金・石油・原子力・武器・世論形成に必要なメディア関連企業」なども所有しているということです。中でも「ロッキード・マーチン社」は航空機の会社として有名ですが、軍需産業分野で売上世界一の会社でもあります。
一方、こちらはロックフェラー財閥系列の巨大企業の代表的な一部です。
こちらもあらゆる分野の巨大企業を所有しています。
石油分野はもちろんのこと金融関係でも巨大企業を所有しています。数が少なく見えるかもしれませんが、最近の経営統合で巨大になったメガバンクです。「メリル・リンチ」は現在、ロスチャイルド系の「バンク・オブ・アメリカ」に吸収されています。
ロスチャイルド財閥同様、ロックフェラー財閥も戦争に必要な「お金・石油・武器・世論形成に必要なメディア関連企業」すべてを所有しています。また、ボーイング社も航空機の会社として有名ですが、軍需産業の売上で世界トップ3に入る企業です。
この表は2007年、世界の軍需産業収益ランキングです。
戦争を起こすときに欠かせない軍需産業は、空母やジェット戦闘機、高性能爆弾などの他戦闘に必要なすべてのものを供給しています。
世界のナンバー1,2がロスチャイルド財閥とロックフェラー財閥の企業であることは注目に値します。
-わたしの息子たちが望まなければ戦争が起きることはありません-グートレ・シュナッパー
この言葉は、初代マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの妻であり、国際銀行でヨーロッパを支配した5人のロスチャイルド兄弟の母であるグートレ・シュナッパーのものです 。
近代に起きた世界中の戦争はすべて、彼女の言葉通り、彼女の息子たちが支配する国際金融権力によって、立案され、計画されました。当事国に必要な「資金と武器」の供給にいたるまで全ての支援を受け、意向を受けた政治家が両国に配されます。戦争は、用意周到に意図的に起こされてきました。
これほどまでに巨大な力を持つロスチャイルド一族は、欧米ばかりでなく日本にも大きな影響を与えてきました。それでは、次に「日本の近代の歴史」を振り返っていきましょう。
明治以降から現在に至る歴史の中で、特に戦争とお金の分野では、いつもロスチャイルド家またロックフェラー家が、深く関わっていました。
彼らはけっして歴史の表舞台に出てくることはありませんが、日本の歴史上の大事件の裏には、いつも彼らの存在があったのです。
明治以降の日本の歴史は、ロスチャイルド家およびロックフェラー家、また彼らに仕える国内の政治家によって起こされてきた戦争の歴史であるといっても過言ではありません。
明治維新は、「文明開化」といわれるように今の近代化された日本の出発点です。
人々のファッションが変わり、考え方、 政治、経済、法律、 宗教にいたるまで、すべてが近代化の名のもとがらっと一気に西洋化していきました。
この歴史に残る一大事件を成し遂げたのは、地方の侍でした。
おもに薩摩藩・長州藩・土佐藩など地方の下級武士たちです。
中でも代表的な維新の三傑といわれるのが、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允(旧名:桂小五郎)ですが、当時、敵対していた両藩を結びつけたのが坂本龍馬であるとされています。
この両者が結び付いた軍事同盟である薩長同盟の結果、倒幕運動が功を為し、明治維新に至ったとされています。今でも語り継がれる坂本龍馬による大手柄です。しかし、実際には……。
その背後にトーマス・グラバーというイギリスの武器商人の存在がありました。
グラバーは、ロスチャイルド家の系列会社であったマセソン商会の社員として中国の上海に派遣され、その後、日本代理人として長崎に赴任し、グラバー商会を設立します。来日当初は、生糸や茶の卸売をしていましたが、幕末の混乱に着目して薩摩・土佐藩士など倒幕派を相手に、武器や弾薬を売り始めます。
当時、幕府に敵対していた長州藩は、長崎のグラバーから武器を買うことを幕府から禁じられていました。そこで、龍馬はグラバーから分けてもらった武器を薩摩藩名義で、長州に流すことで両者を和解させることに成功したのです。
実のところ、これは龍馬を使って薩長を結びつけ、その後、両藩を支援して幕府を転覆させるというグラバーの計画でした。
また、それ以前にも敵対していたとされる薩摩藩の五代友厚や長州藩士の伊藤博文など、両者ともに交流のあったグラバーは、彼らにイギリス留学を斡旋し、当地で交流させます。
つまり、龍馬が両者をつなぐ前に海の向こうではグラバーの仲介で、薩摩と長州はすでに結びついていたのです。
なかでも、グラバーの手引きによりイギリスに密航し留学した長州藩の5人の若者たちは「長州ファイブ」または「マセソンボーイズ」と呼ばれました。というのも、今の価値で10億円とも推測される彼らの留学費用の大部分を負担したのはグラバーの勤めるマセソン商会の社長、ヒュー・マセソンその人だったからです。
さらにヒューマセソンの上には、世界一の金融王ネイサン・ロスチャイルドの息子であるライオネル・ロスチャイルドがいました。
ライオネルやマセソンにかわいがってもらった5人の若者たちは日本に帰り、明治新政府ができた後、日本の最高指導者となります。
いわば、ロスチャイルド家当主の子分であった若者たちによって、明治の日本が作られていたわけです。
明治維新をロスチャイルド家の視点からみてみるとこうなります。
初め、日本と貿易を始めたロスチャイルド家の代理人(グラバー)は幕府の体制が古いため、なかなか効率よく取引ができません。
そこで地方の若者(この場合、薩摩藩・長州藩の下級武士)に資金と武器を提供し、クーデターを起こさせます。
自分たちが教育し、支援した若者たちが政府を転覆し国を乗っ取ります。
彼らを通じて日本を支配し、有利な関係を結びます。
明治新政府はこのように創設されました。
しかし、所詮イギリスの後押しでできた傀儡政権ですから、その明治新政府に不満を持つ者も多く出てきます。
そこで、内戦が起きます。
戊辰戦争です。
薩摩と長州を中心に作られた明治新政府を相手に、不満を持つ旧幕府軍が戦いました。
多くの悲劇を生んだ明治初期の内戦です。
戊辰戦争は、まず新政府軍 V.S 幕府軍の主導権争いの京都「鳥羽・伏見の戦い」 に始まり、次は「東北戦争」、さらに北上して、旧幕府軍の最後の抵抗となる「箱館戦争」で幕を下ろしました。
当初、京都の戦いでは両軍の兵力は、新政府軍の約5000人に対し、 旧幕府軍が15000人。旧幕府軍側が3倍ほど数で上回っていました。
しかし、朝廷が薩長軍を官軍と認定し、錦の御旗(みはた)の使用許可を与えると形勢が逆転します。この錦の御旗は、下級公家であった岩倉具視が密造したものでしたが、朝廷の許可を得て戦地で掲げると、「天皇には逆らえない」と旧幕府軍の戦意は低下します。慶喜が軍を捨てて京都から江戸に逃走したことも重なり、新政府軍の圧勝に終わります。
これにより、地方の下級武士と下級公家によるクーデターは完遂したのです。
また江戸では、新政府軍の司令官である西郷隆盛と幕府側代表の勝海舟の話し合いにより、幕府側から新政府側に江戸城が明け渡されました。争うことなく、無血開城した江戸城でしたが、その裏には、後の貿易への支障を恐れたイギリス側から、新政府軍に「江戸城は攻撃するな」という指示がありました。
この幕末から明治維新にかけて、日本の背後では、イギリスが薩長倒幕勢力を通じて南方からの日本支配をもくろんでおり、フランスは幕府を通じて日本の支配をもくろんでいたのです。
またさらにその上には、それぞれ英・ロスチャイルド家と仏・ロスチャイルド家の存在がありました。
戊辰戦争を振り返って見ると、以上のようになります。
英のロスチャイルド家と仏のロスチャイルド家が二手に別れ、薩長倒幕勢力と江戸幕府の両方を資金と武器で支援します。その後、両者を戦わせて、どちらが勝っても支配権と利益を手に入れます。
さらにこの後、明治政府を作らせた後に今度は、外国と戦わせます。
日露戦争です。
小国の日本が大国ロシアを相手に戦いました。
この戦争は、有色人種が白人相手に勝利した初めての戦争ということもあり、 当時の日本国民はおろか、白人の支配下にあった東南アジアをはじめとする植民地の国々は狂喜乱舞しました。
当時の日本は、この戦争の戦費を調達するために、増税に次ぐ増税を国民に 課しました 。
それでも足りず、ひいては国債まで強制的に国民に買わせる始末で、市町村は係員に一戸一戸、訪問させていたほどです。
買わない者は、国家への忠誠心を問われる雰囲気だったそうです。この頃の日本は軍事国家街道をまっしぐらで国家予算のうちの軍事費の占める割合が51%を超え、世界一になっていました。
さらなる戦費の調達に困っていた当時の日本銀行副総裁、高橋是清は日本の国債を外国に買ってもらうために、イギリス・アメリカへと渡ります。
アメリカでは、ロスチャイルド家と血縁関係のある大銀行家ジェイコブ・シフから500万ポンドの国債を買ってもらいました。
国債を買ってもらうということは、後で利子をつけて返す、つまりお金を借りることと同じです。
同様にイギリスではロスチャイルド支配下の銀行団から500万ポンド、後にロスチャイルド本家からもさらなる融資を受けます。
このように戦費を調達した日本は、ロスチャイルド系列の軍需企業から主力戦艦・三笠(英・ヴィッカーズ社製:当時のお金で88万ポンド)などを購入し、ロシアと戦争をします。
日露戦争もロスチャイルド家の視点からみると、イギリスやアメリカのように、まだ支配下にない大国ロシアを、育て上げた日本と戦わせ、封じ込めるための戦争だったのです。
そのために日本に戦費を貸し付け、自分たちの会社の武器を買わせ、ロシアと戦わせ、ロシアを叩いた上で日本からも巨額の利子を取り上げるという構図です。
形として、戦争には勝ったものの戦勝国の利権である賠償金はロシアから一切もらえませんでした。その結果、政府はロスチャイルド家とシフ家に高い利子と元金を払い続ける羽目になりました。おかげで、国家財政は火の車、不満を持った国民が東京で暴動を起こし、戒厳令が敷かれたほどです。
ロシアは戦争に負け、日本は経済的な大打撃を受けるだけに終わり、結局この戦争で勝ったのは、ロスチャイルド家だけだったのです。
<次回つづく>
記事引用サイト:http://thinker-japan.com