仏経典のサッダルマプンダリーカ或いは、「正しい教えである白い蓮の花の経典」は紀元300年頃書かれた。原本のインドからのサンスクリット語のものはいつ書かれたのかはっきりしないが、最初の中国語訳は紀元265年から315年の間になされた。釈迦自身は紀元前563年に誕生したので、法華経は明らかに仏教僧達により、釈迦入滅後の8世紀頃に書かれた。
ここにあるH.カーンにより英語に訳されたものは、1884年にクラレンドン出版社より発行された。この翻訳はまた1963年にドーバーブックスより大辞典の形を取って再発刊されている。話しを進める前に、仏教の宇宙論は驚く程近代的であることを述べたい。
仏教は、何億という他の世界が存在する事を認め、その世界には住人がいる事を何気なく断言している。実際に住人がいる世界にはその世界自体での釈迦(ブッダ)がいる事を述べている。(釈迦「ブッダ」と言うのは悟りを開いた者と言う意味である。仏教の教えでは理論的には誰でもブッダになれるとしているが、実際にはこの目標を達成する事は稀である。)ある仏教典では、地球上では説教は言葉で伝えられるが、他の世界では説教は言葉と言う方法ではなく、光や香りで伝えられると述べている。
もう一つの仏教の宇宙論で近代的な側面は、宇宙が何十億年と存在してきたことを認めている点である。仏教の宇宙論での時間は、「カルパス」という言葉で表される。1カルパ(劫、こう)は比喩的に、もし一羽の鳥が1マイルの高さの山に舞い降りて1000年に一度嘴を山の上で研いだ時に、その山がすり減って平らになってしまう、その速度、である。
カルパはサンスクリット語で、1アイオーン(ラテン語では永遠)を意味し、ヒンドゥー教と仏教の宇宙論では、人間の計算による比較的長い時間を意味する。その概念は、最初にマハバラタで述べられた。1カルパの定義は、ヴィシュヌ・プラーナとバガヴァタ・プラーナの間の43億2000万年である。
仏教の宇宙論は、仏教徒が虚或いは空であることが物体の材料でありエネルギー源であるとすることによって、現代の量子理論にも重なる。量子理論では、粒子は虚無から瞬時に実在になる事が出来るからだ。実際に物体の材料は何千万と言う細かい粒子から成り立っている、と言うのも仏教の教えの一部である。仏教哲学の中心の教えでは、全ての、粒子から成り立つ物体は崩壊を避けられない、としている。エントロピー或いは崩壊は、生物、物体の材料、そして宇宙自体にも適応する。仏教の宇宙論は紀元前525年以前に遡るが、現代の宇宙論と仏教の宇宙論に数多くの類似が見られるのは興味深い。
(続く)
訳:ババート
原文をさっと読みたい方はこちら。
http://blog.worldmysteries.com/ancientwritings/adescriptionofanalienvisitinthebuddhistlotussutra/
画像引用:http://savarama.deviantart.com/
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