松川サリー
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<日本人>その四
.「イルカさんのアドバイス」~自尊心の復活~
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二重の意味で、日本人は、自信を失っています。そもそも、自信など持っていたのでしょうか?江戸時代のほうが、ずっと生きる意欲に満ち溢れていたかもしれません。
アメリカに意見を言えない立場。これは、政治の力(正確に言えば官僚の意図)ですので、一般市民がありったけの意志力を持って立ち向かっても、難しい状況があるでしょう。
しかし、このことが、日本国民全体の波動の基調になっていることは否めません。
それを良しとする人たちもいます。そういった人々は、アメリカにNOと言うのなら自前の核兵器を持つべきだ、という論調にまで持ち込もうとします。
もうひとつは、アジアをはじめ、他の国々に対して、日本という国をアピールできていないのではないか、という懸念と、過去の出来事への負い目です。
高度経済成長を経て、お金持ちの国、と言われるようになった日本。バブルが弾ける前までは、いささか増上慢の気配もあったかもしれません。ここまで来るには、先進国の助けがありました。しかし、経済大国となってからは、多くのお金を必要なところに出してきました。ですが、大して感謝されていないのではないか、という気持ちもありました。もっと出せと言われるし、アメリカにいたっては、金だけしか出さない日本、などと挑発までされる始末です。
その上、バブルが弾けて以降、他のアジアの国々が発展してくるなかで、下降気味の日本は、アメリカをはじめ世界から無視されはじめた、そのような感覚を抱いていました。実際のところ、以前は大勢いた外国人記者たちは、東京を離れ、ソウルや北京にアジアの拠点を移しています。
日本は、そういった現実的観点から見ても、自信を失っていたと思います。
しかし、東日本大震災のあと、世界中の人々が日本のために祈り、励ましの言葉をかけてくれました。義捐金もたくさん送ってくれました。日本人の落ち着いた、整然とした態度がすばらしいという賞賛の声もありました。
まだまだ裕福ではないアジアの国の人たちが、日々の生活費のなかから寄付をしてくれました。これまで日本にはたくさん助けてもらったから、と言って。お気持ちだけいただきます、ありがとう、でもそのお金はあなた方の生活に使ってください、テレビ画面に向かって、そんな声を掛けていた人もいるのではありませんか。
そして、このような愛溢れる光景に癒された日本人は多かったのではないでしょうか。「え、日本て、そんなに手助けしてたんだ」と感じる人もいれば、「日本が協力したこと、覚えていてくれたんだ」「日本を頼りにしてくれてたんだ」「日本を許してくれているのかな」などと思った人もいたことでしょう。
その直前まで、日本は、相対的世界のなかで肩を落としていた、と言っても過言ではなかったのですから。中国に負けた、韓国に負けた、何だかんだと言って。
彼ら、アジアの人々は、敗戦後の貧しさから奇跡的に繁栄した日本、その日本のように豊かになるんだと、日本をお手本にしているところがあったのだ、ということもあらためて分かりました。
確かに戦後、日本人は、本当に一生懸命に働きました。
しかしそれが、拝金主義、バール信仰を生んでしまうという結果にもなってしまったのですが・・・。
前を向いて歩きなさい、とイルカさんは言います。イルカさんが日本人を見ると、背中を丸めて下を向いて歩いているように見えるようです。
こちらのHPに掲載されているイルカさんのメッセージを読んでみてください。
『傷心、疲労、憔悴などが見受けられ、操り人形のような人々や、何がいいのか悪いのかをも見失っている日本人を見ました』(現在の日本人のエネルギー、感情の状態について)
『非常に短い期間で国民を傷つけ、感情レベルと個々の自尊心を傷つけるやり方で』、思考パターンを変えられてしまったのです。(日本人の失ったアイデンティティ)
それはいつ?
『第二次世界大戦の終わりであり、日本人が米国の影響を受けた時期』です。(同上)
『このまま日本人が目を覚まさず、何も変えることなく、物事を正しい方向へと導くことができなければ、日本人が日本人でなくなってしまいます』(同上)
『今までとはやり方を変えてみる必要がある、と理解できた場合にのみ、日本人のポテンシャルは発揮されるでしょう』(日本人のポテンシャルと特徴)
『チェコ同様、日本からも新しい道が開こうとしています。他の民族をカオスから導き出すべく、運命付けられているこの二つの国が、西洋と東洋とを結ぶ役割を担ってくれることでしょう』(同上)
日本は、光を発信していくことができるのでしょうか。アジアが、世界が、日本を見ています。3・11のあと、どのような選択をし、どういった道を歩んでいくのか。
いいえ、本当は、もっと前から見られていたのです。バブルが弾ける前、ここまで繁栄した日本は次にどこへ行くのかと、中東の人が日本の政治家に尋ねました。日本の政治家は、それが分からないから困っているのだ、と答えたそうです。
今ここへきて、日本は、3・11以前へ戻ろうとしています。そういった思惑が、権力者と既得権者たちのなかに、明らかにあります。
要するに、今も、依然として、次にどこへ行けばいいのか分かっていない、ということなのでしょう。
生暖かいお布団のなかへ戻れば、そこで、当分の間は、少なくとも自分が生きている間は、ぬくぬくと生きていける、権力者たちは、そう思っているのでしょう。
このままでは、光の体現は難しいと言わざるを得ません。
評論家・宮崎哲弥さんは、NHKの番組「週刊ニュース深読み 消費増税シリーズⅡどうなった?身を切る改革」のなかで、次のように発言されています。
『国民の側もちゃんと考えなければならないことがあると思います。ルソーという有名な思想家は、「選挙民は、選挙の時には王様になるけれども、選挙が終わると奴隷になってしまう」と言っています。議会制度つまり代議制度を批判しているのですけれど、今の私たちに対する警告と受け止めることもできます。選挙も大事ですけど、選挙だけではなくて、普段どういう活動しているのかと、どういうところから政治資金を得ているのか、どういうお金の使い方をしているのか、そういうものを見ていって、調べていく。それで、どういうことに無駄があるのかということを、議員に対して、選挙区に戻ってきたときに文句を言ってみるというようなことをやらないといけないなと思います』
日本という国が、日本人が、そのカルマを浄化して宇宙の発展に寄与する使命を果たせるよう、私たちひとりひとりが、目覚め、変化し、今までとは違うやり方について思いを致してまいりましょう。
それはそうと、サッカーの国際試合で活躍している日本代表選手たちを見るとき、これまでとは違う日本人の頼もしさ、を感じます。
日本のこれからを担う、物怖じしない若い力にも期待します。
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