殆ど理解されていない毒素が記録的なレベルになっている
カリフォルニア州による、貝類、アンチョビー、そしてサーディンに対する健康に関する警告は、一つの海洋ミステリーとして注目を集めている。その海洋ミステリーとは、現在科学者が原因を究明すべく研究中で、海洋生物を脅かしている毒物の発生の背景は何なのだ、と言う事だ。
今年では現在までのところ、ソーサリトにある海洋動物センターでは、35頭のアシカをドウモイ酸の中毒で治療した。ドウモイ酸は海洋毒素で、病と見当識障害を引き起こし、更には脳の永久的なダメージと死をも引き起こす。また、ドウモイ酸は鳥類と絶滅危惧種のラッコにも影響を与えている。
比較的最近の研究に携わる研究者は、問題は彼らの知る限りで最悪だ、と言っている。自然に起きている毒素の発生は常に生態系の一部ではあるが、脅威は拡大しているようだ。
「大規模に更に事象が起こっている幾つかの証拠もあります。」と、カリフォルニア大学サンタ・クルズ校の海洋生態学者でドウモイ酸を研究する、ラファエル・カデラ氏は述べる。
カリフォルニア州の公衆衛生局は最近、モントレー湾からのアンチョビーとサーディンを食べる人々に対し、非常にまれな警告を発した。現在ではその警告は緩められてはいるものの、最近収穫されたアサリ、ムール貝とその他の2枚貝も含めた、アンチョビー、サーディンとカニの内臓に対するものだ。
しかし、科学者はこの警告に繋がった事象をまだ完全には理解していない。
ドウモイ酸は、何らかの形のストレスに反応しているかの様な植物プランクトンによって発生する。
一つの科学的な先駆けが、毒素の広がりと偶然重なったかの様に見える海洋学の事象である「湧昇」*の極めて重要な過程となるかも知れない。他の要因はまだ研究中だ。「我々は何故これらの藻が毒素を発生するのか分かりません。」ソーサリトの海洋動物センターの海洋学者であるタニヤ・ノーリス氏は述べる。「藻は水中で毒素を発生しないでいる事も出来るし、水の外で多量に発生させる事も出来るのです。」
訳注:湧昇: 海中の緩やかな上昇流
翻訳:バセット
この後、記事は解決策の模索と症状の紹介になります。最近ではモントレー湾の近隣の淡水湖での藻の異常発生が、雨の為の増水により海に流れ込んだりしているのではないか、と言う事が分かって来ました。
症状としては、かつて農薬として頻繁に使用されたDDTによる中毒に近いそうです。
元記事を読みたい方はこちら:
http://www.santacruzsentinel.com/news/ci_25687605/domoic-acid-behind-hea…